古物の買取でなぜ本人確認が必要か|確認事項と必要書類
買取時の本人確認は古物営業法15条1項に基づく義務です。確認方法と免除される場合を整理します。古物営業法に基づき本人確認を行います。
本人確認が必要な法的理由
買取時の本人確認は、古物営業法15条1項が事業者に課す義務です。盗品等が市場に流通することを防ぎ、被害品を早期に発見するために設けられています。
古物営業法は、盗品等の売買の防止と、被害品の速やかな発見を目的とした法律です。
古物商は、古物を買い受けるときに相手方の身元を確認し、その内容を帳簿に記録することが義務づけられています。これにより、盗難被害が発生した際に取引の経路をたどれるようになっています。
確認義務に違反した場合、事業者には6月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。お客様に手続きのご協力をお願いしているのは、この義務を果たすためです。
なお、買取時の本人確認について「犯罪による収益の移転防止に関する法律に基づく」と説明されることがありますが、オーディオ機器のみを扱う古物商は同法の特定事業者に該当しません。
当社の本人確認は、古物営業法を根拠とするものです。
書類で確認するのは氏名・住所・生年月日だけ
買取に必要なのは「氏名・住所・生年月日」の3点だけです。本人確認書類に書かれているそれ以外の情報は、隠していただいてかまいません。
古物営業法15条1項は、事業者に対して相手方の住所・氏名・職業・年齢の確認を義務づけています。このうち書類から読み取るのが氏名・住所・生年月日で、年齢は生年月日から確認します。職業は口頭でお伺いします。
| 事項 | 確認方法 | 補足 |
|---|---|---|
| 氏名 | 本人確認書類の記載 | 買取代金の振込先名義とも照合します |
| 住所 | 本人確認書類の記載 | 現住所と一致している必要があります |
| 生年月日 | 本人確認書類の記載 | ここから年齢を確認します |
| 職業 | 口頭でのお伺い | 「会社員」「自営業」「年金受給者」といった区分で足ります |
職業をお伺いするのは、法律で定められた確認事項だからです。詮索を目的とするものではなく、具体的な勤務先までは伺いません。
あわせて、法15条3項は、取り扱う古物について不正品の疑いがあると認めるときは、直ちに警察官に申告することを定めています。当社は、取引記録の確認と盗難品情報の照会を通じて、疑いのある取引を検知する運用を行っています。
使える本人確認書類
有効期限内の、次のいずれか1点をご用意ください。
| 書類 | 宅配買取(コピー) | 店頭・出張買取(原本の提示) |
|---|---|---|
| 運転免許証(おすすめ) | 表面。裏面に住所変更の記載があれば裏面も | 原本を提示 |
| マイナンバーカード | 表面のみ | 表面のみ提示 |
| パスポート(旅券) | 顔写真ページと所持人記入欄 | 原本を提示 |
| 住民基本台帳カード(写真付き) | 有効期限内・写真付きのもの | 原本を提示 |
| 在留カード | 表面・裏面の両方 | 原本を提示 |
| 特別永住者証明書 | 表面・裏面の両方 | 原本を提示 |
パスポートをお使いの場合の注意:2020年2月以降に発行されたパスポートには住所欄がありません。住所が確認できる補助書類(公共料金の領収証など)のコピーもあわせてご用意ください。
マイナンバーカードの裏面は送らないでください
マイナンバーカードの裏面(個人番号12桁)は、コピー・送付・提示のいずれも行わないでください。法律により、当社が個人番号を取得することは禁止されています。
万一、個人番号が記載された書類が届いた場合は、速やかに適切な方法で廃棄し、記録も保存も行いません。
不要な情報の隠し方(マスキング)
買取に必要なのは氏名・住所・生年月日だけです。それ以外は次の方法で隠してください。
- 紙のコピーの場合:コピーを取る → 該当箇所を黒いペンや修正テープで塗りつぶす → その状態で再度コピーを取る(透けないようにするため)
- スマートフォンで撮影する場合:該当箇所に付箋や紙を貼って隠す → その状態で撮影する
画像編集アプリでのデジタル加工はお受けできません。復元の可能性があり、書類の偽造・改ざんと区別がつかないためです。付箋・テープ・マジックなど物理的な方法で隠してください。
隠していただく箇所の例は、運転免許証の旧様式の本籍地、マイナンバーカード表面の「性別」欄・「臓器提供意思表示」欄です。氏名・住所・生年月日まで隠さないようご注意ください。
1万円未満の取引の扱い
取引金額が1万円未満の場合、古物営業法施行規則16条1項により本人確認が免除される取引があります。ただし除外品目があり、年齢の確認は金額にかかわらず行います。
- 免除される場合:1万円未満の取引で、規則が定める除外品目に該当しないもの。ケーブル類やアクセサリー単体のお取引などが該当し得ます。
- 免除の対象外:規則で除外品目とされているもの(自動二輪車・原動機付自転車の部品、ゲームソフト、CD・DVD等の光ディスク、書籍など)は、1万円未満でも確認が必要です。
- 年齢の確認:18歳未満でないことの確認は、金額にかかわらず行います。
当社は、宅配・店頭・出張のいずれも、金額にかかわらずすべての取引で本人確認を行います。法令上は免除される取引がありますが、除外品目に該当するかの判断が必要なこと、および防犯上の理由から、全件で実施する運用としています。金額の大小にかかわらず書類をご用意ください。
非対面取引での確認方法
宅配買取は古物営業法施行規則15条3項の非対面取引にあたります。当社では次の3つを組み合わせて確認します。
- 宅配キットの受け取り時に本人確認書類をご提示いただく:キットは本人確認サービスでお送りします。運転免許証などを配達員にご提示ください。
- お買取ご依頼者様情報シートに直筆でご記入いただく:氏名・住所・生年月日・職業と、ご本人名義の口座をご記入のうえ、書類のコピーとあわせてご同封ください。
- 転送不要郵便による住所確認:書類に記載の住所に実際にお住まいであることを確認するため、転送不要郵便をお送りする場合があります。転居届を出されていると郵便物が届きませんのでご注意ください。
本人確認書類のコピーを送っていただくだけでは、法令上の確認は完了しません。コピーだけでは「書類が本物か」「送付した人が名義人ご本人か」を確認できないためです。
いずれの手続きも費用はかかりません。査定と並行して進めるため、入金が遅れることはありません。詳しくは宅配買取の本人確認をご覧ください。
記録の保存期間
取引の内容は帳簿に記載し、最終記載日から3年間保存します(古物営業法16条・18条)。保存期間を過ぎた記録は、復元できない方法で廃棄します。
帳簿に記載するのは、取引の年月日、古物の品目と数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、確認に用いた方法です。この記録は、盗難被害が発生した際に警察からの照会に応じるために保存が義務づけられています。
記録は施錠された保管庫または暗号化された電子データとして管理し、アクセスできる従業者を限定しています。
取扱いの詳細はプライバシーポリシー、社内の運用体制は当社の古物営業法 遵守体制をご覧ください。
出張買取(訪問購入)に関する法令上のご案内
出張買取は特定商取引法の「訪問購入」にあたるため、ご依頼の前に次の4点をご確認ください。ご訪問時は、事業者名・担当者名・買い受ける物品の種類を先にお伝えします。
- 査定額にご納得いただき売買契約が成立した場合でも、契約書面をお渡しした日から起算して8日間はクーリング・オフ(無条件での契約解除)ができます(特定商取引法58条の14)。
- クーリング・オフ期間中は、お売りいただく機器の引渡しを拒むことができます(同法58条の15)。期間中は当社から引渡しを求めることはいたしません。
- 査定のご依頼をいただいていない方への訪問・電話による勧誘(不招請勧誘)は行いません(同法58条の6)。
- 古物営業法14条1項により、お引き取りはお客様のご自宅またはご滞在先に限らせていただきます。路上・駐車場・カフェ等でのお受け取りはできません。
よくある質問
なぜ身分証の提示が必要なのですか?
古物営業法15条1項が、古物商に対して取引相手の住所・氏名・職業・年齢の確認を義務づけているためです。この法律は、盗品等が市場に流通することを防ぎ、被害品を早期に発見することを目的としています。確認義務に違反した事業者には、6月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
なお、犯罪による収益の移転防止に関する法律を根拠とするものではありません。オーディオ機器のみを扱う古物商は、同法の特定事業者には該当しないためです。
提示を断ると買取できませんか?
買取をお受けできません。本人確認は法律上の義務であり、事業者の裁量で省略できるものではないためです。書類をお持ちでない場合は、査定だけをお受けし、書類をご用意いただいてから改めてお取引を進めることもできます。査定額の有効期間は提示日から14日間を目安としています。書類を紛失された場合は、市区町村の窓口で住民票の写しを取得のうえ、公共料金の領収証などとあわせてご用意ください。
書類の情報はいつまで保存されますか?
古物営業法16条・18条により、取引の記録は最終記載日から3年間保存します。保存するのは、取引の年月日、古物の品目・数量・特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、確認に用いた方法です。保存期間を過ぎた記録は、復元できない方法で廃棄します。法令に基づく保存であるため、期間中の削除のご請求にはお応えできません。それ以外の情報の取扱いはプライバシーポリシーに定めています。
18歳未満でも売却できますか?
18歳未満の方からの買取は、各都道府県の青少年保護育成条例によりお断りする場合があります。年齢の確認は取引金額にかかわらず行います。1万円未満で本人確認が免除される取引であっても、18歳未満でないことの確認は必要です。ご自身の所有物であっても同様です。
18歳・19歳の方は成年として取り扱います。民法改正により2022年4月1日から成年年齢は18歳となったため、保護者の同意書は必要ありません。18歳未満の方の場合は、保護者の方が名義人となってお取引いただくか、保護者が署名した委任状と保護者の本人確認書類をご用意のうえ、保護者ご本人が対応してください。