LANアイソレーターとは|役割と接続する位置の考え方

LANアイソレーターとは、LANケーブルの経路に入れて、機器どうしの電気的なつながりを絶つ装置です。パルストランスや光による絶縁で、ノイズの経路を断つことを狙います。

ネットワークプレーヤーの直前に入れる使い方が一般的です。

LANアイソレーターとは

LANアイソレーターとは、LANケーブルの途中に挿入し、信号を伝えながら電気的な接続を切り離す装置です。絶縁(アイソレーション)を行う機器です。

LANケーブルは、信号を伝えると同時に、機器どうしを電気的につなぎます。ルーターやハブで生じたノイズが、この経路を通ってオーディオ機器へ回り込む場合があります。

アイソレーターは、パルストランスや光素子を使ってこの経路を断ちます。信号は磁気や光を介して伝わるため、通信は保たれます。

電源を必要としないパッシブ型と、電源を使うアクティブ型があります。パッシブ型は小型で、ケーブルの間に挟むだけで使えます。

入れる位置と考え方

入れる位置は、ネットワークプレーヤーの直前が基本です。ノイズ源から見て、機器の手前で経路を断つ考え方です。

基本の挿入位置

ルーター →(LANケーブル)→ ハブ →(LANケーブル)→ LANアイソレーター →(短いLANケーブル)→ ネットワークプレーヤー

NASやミュージックサーバーの手前に入れる構成も選べます。

複数の機器がある場合、優先するのは音声信号に近い機器です。ネットワークプレーヤーやトランスポートが該当します。

アイソレーターの前後で、ケーブルの長さを変える方法も採られます。機器側を短く、ノイズ源側を長くする配置です。

配線の全体像はネットワークオーディオの接続図をご覧ください。

光メディアコンバータとの違い

光メディアコンバータは、電気信号を光信号に変換する装置です。2台1組で使い、間を光ファイバーでつなぎます。

比較の観点LANアイソレーター光メディアコンバータ
台数1台2台1組
間をつなぐもの装置内部で絶縁する光ファイバーケーブル
電源不要な機種がある各1台に電源が必要
絶縁の範囲挿入点で切り離す光ファイバーの区間すべて
設置の手間ケーブルの間に挟むだけ2か所に設置し、電源を取る

光メディアコンバータは、区間全体を電気的に切り離せます。そのぶん、機器と電源が増えます。

アイソレーターは、1点で経路を断つ方式です。設置が簡単で、既存の配線をそのまま活かせます。

なお、光メディアコンバータ自体の電源が新たなノイズ源になる場合があります。電源の質にも配慮した製品が販売されています。

導入時の注意点

注意点は4つです。通信速度、対応する規格、電源、そして効果の見極め方です。

  1. 通信速度の上限:機種によって100Mbpsまでの製品と、1Gbpsに対応する製品があります。仕様を確認してください。
  2. PoE(電源供給)への非対応:LANケーブルで電源を送る仕組みには対応しない製品が多くなります。
  3. アクティブ型の電源:電源を使う機種では、付属のACアダプターの質が影響します。
  4. 効果の見極め:入れる前と後で聴き比べ、違いが感じられるかを確かめてください。

効果は環境によって変わります。ノイズの少ない環境では、違いが感じられない場合もあります。

音の変化について断定的にうたう表現には注意してください。導入の判断は、ご自身の環境で聴き比べてから行う方が確実です。

選び方の目安

選ぶ基準は3つです。通信速度、絶縁の方式、そして電源の要否です。

  • 通信速度:ハイレゾ音源の再生には100Mbpsで足りますが、NASからの大量転送を行う場合は1Gbps対応が便利です。
  • 絶縁の方式:パルストランス方式と光素子方式があります。方式によって、遮断できる周波数の範囲が異なります。
  • 電源の要否:パッシブ型は電源が不要で、設置が簡単です。アクティブ型は電源の質にも配慮が要ります。

複数台を導入する必要はありません。まず1台をネットワークプレーヤーの手前に入れ、効果を確かめてください。

買い替えで手放す機器は、LANアイソレーター買取で査定をお受けします。査定料・出張料・キャンセル料はいただきません。

お引き取りの場所は、古物営業法第14条第1項によりお客様のご自宅またはご滞在先に限られます。

出張買取は特定商取引法の訪問購入にあたり、法定書面の交付日から8日間はクーリング・オフができます。

その期間中は品物をお渡しにならない選択も可能で、ご依頼のない品物を勧めることはありません。

よくある質問

どこに入れるのが一般的ですか?

ネットワークプレーヤーの直前です。ノイズ源から見て、オーディオ機器の手前で経路を断つ考え方です。

具体的には、ハブとネットワークプレーヤーの間に挿入します。NASやミュージックサーバーの手前に入れる構成も選べます。複数の機器がある場合は、音声信号に近い機器を優先してください。アイソレーターの機器側を短いケーブルにする配置も採られます。

通信速度は落ちませんか?

対応する速度の範囲内であれば落ちません。ただし100Mbpsまでの製品を使うと、それが上限になります。

ハイレゾ音源の再生には100Mbpsで足ります。一方、NASへ大量のファイルを転送する場合は、1Gbpsに対応する製品の方が待ち時間が短くなります。仕様表で対応速度をご確認ください。

必要かどうかはどう判断しますか?

入れる前と後で聴き比べて判断してください。効果は環境によって変わり、違いが感じられない場合もあります。

ノイズの多い環境ほど変化が出やすくなります。判断の材料としては、まず有線接続への変更、ルーターとの距離の見直し、電源まわりの整理を先に試す方が費用がかかりません。そのうえで残る課題に対して、アイソレーターを検討する順序が現実的です。